入社から1年あまりで、『VEGA(ベガ)』の副店長に抜擢された若尾さん。アルバイトから1ヶ月で社員登用されるなど、社内でも異例のスピード出世を実現しています。今回はそんな若尾さんに、スピード出世の理由やその過程で感じた苦悩、そして仕事の面白さなどを語ってもらいました。
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タイミングや運を掴み取るためには、日々の鍛錬が大切です。
──副店長に早期に昇進された理由や評価された部分について、どのようにお考えですか?
正直なところ、理由としては「運の要素」が大きいと思います。ただ、その運を掴み取るために心がけていたのは、気持ちで負けないことでした。仕事上で大変なこともありますが、ネガティブに捉えるのではなく、ピンチをチャンスに変えるという思考回路を構築することが重要だと思います。それは、今も意識していることですね。
また、マネージャー業務を任せてもらった際に、担当のホステスが頑張ってくれたことが、私の評価にもつながっているのではないだろうかと分析しています。お互いに切磋琢磨しながら成長を重ね、通常より高く設定した目標を一緒に乗り越えたときのうれしさは、格別でした。あとは、周りの環境です。壁にぶつかったとき、気軽に話を聞いてくれる同僚や、適切なアドバイスをくださる先輩たちのおかげで副店長になることができました。
──キャリアップに向けて、実践されていたことをお聞かせください。
自分の中で努力した点は、入社当初から周りよりも早く出社し、仕事を覚えるのを徹底したことです。ホステスとの距離感の掴み方を一例にあげると、まずは名前を覚えることからスタート。そして、褒めるべきところは称賛し、改善が必要なところがあればじっくりと話を聞いた上で的確なアドバイスを行うといった、先輩たちのメリハリをつけた対応の仕方を徐々に学んでいきました。また、プレイヤー時代は目の前のことで精一杯でしたが、キャリアップを経て視座が高まりました。副店長になった今では、何よりもまずお店全体を俯瞰して考える姿勢が身についたと感じています。
──副店長として、特に意識されているポイントや工夫していることは何ですか?
良いことや悪いことに対し、即応することです。トラブルがあればすぐにフォローに回り、「売上が伸びた」といった慶事があれば、食事にお誘いしたり飲み会を開催したりしつつ、褒めることを意識しています。この褒めるという行為は極めて重要で、「新しいことができるようになった」といった細かいところから、努力で得た成果に至るまで、的確なポイントで称賛することで、黒服もホステスもモチベーションがアップします。
また、「あの黒服のオペレーションは完璧で、働きやすい」といったホステスの声が出たときは、すぐに当該スタッフに伝えるようにしています。他には目標を持ってもらうことも、工夫している点です。
正直、まだまだ修業の身。改善を重ね、スキルアップと組織強化に努める。
──スピード出世の過程で失敗や苦悩はありましたか?また、乗り越えた方法を教えてください。
やはり対人間の仕事なので、「自分の意見が思った通りに伝わらない」「アドバイスが行動につながらない」といった課題は色々とあります。また、店舗の売上を伸ばすことがミッションなので、数字を出せないときに苦悩を感じることも少なくありません。
乗り越えた方法としては、まだ道半ばなのですが、仲間たちととことん話し合うことを大切にしています。こちらの見解を主張するだけでは、一方通行になってしまうのでなるべくメンバーたちの声をすくい上げることに注力。すると、物事を大きく捉えすぎていることや、逆に矮小化しているといった心の奥底が浮かび上がってくるのです。問題点が把握できれば、自分の経験を土台にした助言などを行い、組織強化に努めています。
──ご自身の中で感じている「改善したい点」と「強み」はそれぞれどんなところですか?
代表や店長といった上層部の姿を見ていると、まだまだ未熟だと自分の力不足を痛感します。上層部が先々を見据え、どっしりと構えて指揮を執っているのと比較すると、私のマネジメントはまだ勢い任せな部分があります。例えば、先述した心の奥底を探るという点でも、相手の意図や主張を把握する前に、自分の価値観を先に伝えてしまったと、後から反省することがあります。そうした未熟さは優先して改善したい点ですね。
強みについてお話すると、周りから羨ましいと言われるほど、タイミングのめぐり合わせや運の良さには定評があるんです(笑)。もちろん、ただ運に頼るのではなく、例えば普段からスッと相手の懐に潜り込むことが、お客様との良縁に結びついています。そのあたりは、自分でも得意領域だと自負しています。秘訣は小さいことに気配りすることと、会話内容を覚えておくことです。誕生日などを記憶しておき、当日にプレゼントをお渡しするといったサプライズを演出。きめ細やかな気配りが、お客様の満足度向上につながっています。
経営ノウハウや業界知識を身につけ、激戦区・北新地エリアでさらに上を目指す。
──副店長としてやりがいを感じる瞬間を教えてください。
売上を伸ばして数字を上げたときに、一番やりがいを感じます。カイザーグループへ貢献できたことの喜びとともに、成果はしっかりと給与に反映されるので、個人的にもうれしいです。収入が上がったことで、次は広いマンションへの引っ越しを計画しています。
──今後のキャリアプランについて、どのようにお考えでしょうか。
今後のキャリアプランとしては、もっと経営についてのノウハウや業界の知識を身につけることで、激戦区の北新地エリアにおいて圧倒的なアドバンテージを誇れるようになることです。業界のことを知るため、競合他社から移籍してきたホステスにヒアリングをするようにしているのですが、「カイザーグループは、黒服スタッフの評判が高いから来ました」という理由が出ることが多くあります。そうした話を聞くと、満足感とともに「もっと上を目指そう!」という気合が入りますね。