マネージャーの役割は、店舗のオペレーションなどの実務からホステスのサポートや成長促進など多岐にわたる仕事です。そこで今回は「マネージャーの1日の流れ」を追うことでわかりやすく解説!祇園エリアの採用や人事・マネジメントなど幅広く担当されている小山さんに語ってもらいました。
ホステスのサポートと、成長促進がミッション。
──入社後、ホステスのマネジメントを任されるための条件を教えてください。
前提として、営業におけるオペレーション全般の掌握が不可欠です。加えて、お客様ありきのビジネスなので、「顧客ニーズ」と「ホステスの接客内容」の双方を把握することが求められる仕事です。ホステスさんたちは華やかに見える裏側で、神経を擦り切らせるような努力をしています。そんなホステスさんを的確にサポートし、成長を促すという重責を担うのがマネージャーという仕事です。ときには、ホステスさんのマインドを「プロの意識」へと切り替えるサポートをすることも必要になります。そんなマネージャーに必要不可欠な条件が“気配り”です。あとは、スタッフ育成に全力を注いでいる職場なので着実にスキルアップできます。
──マネージャーの1日のスケジュールを教えてください。
16:30 出社
ホステスさん(※新人は3名程度を担当)に電話して出勤の確認と、通話の声から体調やモチベーションを察します。また、「今日も頑張ろう!」と声掛けをすることで、やる気を高めることも欠かせません。
17:30 出勤するホステスさんの予定を店舗内で共有。
VIP部屋のご用意など、当日のスケジュールを組みます。その後、食事休憩を挟んで朝礼。担当しているホステスさんのやる気や“顔色”(気分や体調の良し悪しなど)や、業務改善の共有などを行います。また、ホステスさんの成長を促すための「アクションプラン」の情報交換も重要です。このタイミングで食事も取るのですが、会社からお弁当が支給されます。
19:30 オープン準備
清掃の最終チェックや来店されるお客様の予定などをアルバイトスタッフに共有します。
20:00 営業スタート
「フロント」「ホール」といった各ポジションで、職責に応じた業務を担当。例えば売上に直結する花形のポジションである「指名係」であれば、新規やご指名のないお客様に対して、ホステスさんのタイプを伺った上で、マッチングをエスコート。人気のホステスさんの場合、ご指名のお客様が来られたときに「別の方の接客中」というケースもあるので、お待たせしている間に退屈させないためのホステスさんを選ぶなど、頭を駆使する仕事です。お客様が退店されるときに必ずお声掛けをして、満足度をヒアリング。その内容はすべてデータでタイムリーにシェアしています。
翌1:00 閉店
0時に受付を終了し、1時に閉店します。その後、当日の出来事やお客様全員について振り返る終礼を実施。例えば「ボトルの提供が遅れてしまった」といった場合に、仕組みに課題が見つかったときは、オペレーションを見直す指針にしています。
翌2:30 ホステスさんのフォローなど
アフターに行っているホステスさんがタクシーで帰宅するか、店舗が用意している車を使うかを確認。また、お店に残っているホステスさんの相談に乗ったり、新人の女の子が馴染めるように配慮したりすることも大切です。また、ホステスさんのその日の実績をデータで送付し、必ず「ありがとう」と感謝の言葉を添えます。
翌3:00頃 退社
きめ細やかな気配りで得られる、格別のやりがいや醍醐味。
──マネージャーのキャリアプランについて教えてください。
どの仕事も同じだと思いますが、マネージャーとしての成長は、「やる気」から始まります。特に当社だと「稼ぎたい!」という志望動機で飛び込んでくださる方が多く、実際に「高収入」を得ることができますが、それは結果ありきです。ただ、「やる気」さえあれば、あとはカイザーグループの育成システムと、公平な評価制度があるので、着実に成長できます。「次に何ができたら、上のグレードに上がれるか?」という課題とテーマが明確です。例えば「フロア業務が苦手」であれば、それを克服することで次は「フロアをまとめるリーダーになる」など明確なキャリアプランが敷かれています。
現場のオペーレーションを覚える頃には、ホステスさんとの接し方なども徐々にわかるようになってきます。そこで、まずはマネージャーとしての3名を担当。ホステスさんから信頼を得て、数字面でも成果を残せるようになったら「5人を担当する」といった具合に、ステップアップする仕組みです。それに伴い、役職も収入も上がります。
──マネージャーの「成長エピソード」はありますか?
私自身の話になりますが、入社したときに「飛び抜けてできるタイプ」ではありませんでした。そんななかで、前職で同業界に勤めていた経験があったため、最初から5人のマネージャーを託されたのです。そのうちの1人が学生だったのですが、正直「シフトも適当で腰掛け感覚」というホステスさんでした。アルバイトだし仕方ないかなと感じていたところも最初はあったのですが、「せっかく若いんだから、今頑張ったら将来の選択肢が増えるよ」と少しずつ親身にコミュニケーションをとっていくうちにモチベーションが高まり、シフトも多く入ってくれるようになったのです。その結果、月の売上が20万円からアベレージで100万円を超えるように。そこから、ホステスとしてのプロ意識が芽生え、北新地の店舗に移ってさらに活躍するようになりました。
この出来事で感じたのは、そのホステスさんだけではなく、自分自身も未熟だったということです。しかし、真摯に向き合って積極的に称賛したり、「お客さんが来てくれて、私も嬉しい」という気持ちを素直に伝えたりしたところ、ホステスさんがより前向きになってくれていました。女性は「結果よりもプロセスを褒める方が、喜んでくれる」ということを学ぶなど、一連の出来事を通じて自分自身が成長したと感じます。
──小山さんが大切にされている、マネージャーへの教育方針を教えてください。
マネージャーに対して「自分の担当するホステスさんに、全力を注ぎなさい」と口を酸っぱくして伝えています。特に「“顔色”を読み取る」ことは重要です。普通に生活している中で、他人のことを深く洞察したり、考えたりすることは少ないでしょう。しかしマネージャーという仕事は、「ホステスさんの人生を背負う」ような重大な責任があります。だからこそ、成果につながったときに格別のやりがいや充実感を味わえるのです。業務報告のメールには当日に起こった、良かったことや悪かったことをきめ細やかに書くように指示しています。そのことで、情報共有のみならず自分自身の振り返りになり、「改善や長所を伸ばす」といった成長の糧になります。
──マネージャーに興味のある方に、メッセージを一言お願いします。
「高収入」を期待される方は多いと思いますが、実際に頑張って成果を出せば、しっかりと稼げます。給与面以外でも、数多くの方と接する仕事なので、「人間力」が大いに磨かれる仕事です。また、ホステスさんからやお客様からの、何気ない感謝の言葉も嬉しいものです。フェアな環境で「高収入もやりがいも手に入れたい」とお考えなら、ぜひ一度お会いできたらと思います。